ヤナセの本社が京橋にあったことをご存じですか?
呉服橋の本社は1923年の関東大震災による火災で焼失。一時芝浦工場の構内に本社を移していましたが、1927年12月18日に京橋区の千代田生命ビル(千代田館)の1階の電車通りに面した半分をショウルーム兼販売事務所に、2階を梁瀬自動車及び梁瀬商事の事務所として賃借し本社を移しました。本社があった場所は、現在京橋トラストタワーとなり、明治屋のあった隣接地は、2016年の完成に向け日本土地建物(株)により京橋再開発プロジェクトが進められています。
この千代田館の家賃は1階と2階の一部で毎月4,500円であったが、偶然その当時の6気筒のビュイック自動車が1台約6,000円であった。家賃と自動車の販売価格が殆ど同じであったのである。
(出典:梁瀬次郎著『轍』第1巻より)