ヤナセネットワークの基礎が築かれたのが、乗用車の輸入制限時代だったことをご存知ですか?
乗用車の輸入が自由化されたのは昭和40年ですが、梁瀬次郎社長は、昭和30年代に将来の輸入自由化を見越して、販売網の拡充のため大胆な先行投資を行うとともに、昭和35年には特約販売店・指定販売店制度を導入します。その先見の明が今日のヤナセネットワークの基礎となり、販売力・アフターサービス網の源泉となっているのです。
販売網の整備を第一に考えていた私は、輸入自由化の到来を予測して販売網の整備と販売力の拡充こそ最後の勝利につながるという信念を抱いていた。当時の会社の財務状態から考えて、それはすこぶるリスクの大きい経営上の冒険であると見られるのは当然であったと思う。
(出典:梁瀬次郎著『轍』第3巻より)