我が国初の中古車オークションを開催したのがヤナセだったことをご存知ですか?
オークションは1922年に梁瀬自動車の芝浦工場(300坪)で開催され、東京近郊から200台を超える中古車が集まった情景は壮観そのものだったそうです。このオークションの成功が後にジャンコ屋と称される中古車販売業者の起業を促すことになり、昭和7年には都内だけで約370軒もの業者がいたそうです。
また、オークションを契機として解体部品を売り捌く解体商が誕生し、後にポンコツ屋と俗称されることになります。
東京近郊の中古自動車をおよそ200有余台も集めその壮観はまだみるべきものがあった。その情景はまるで自動車展覧会のごとく、出陳車中には高級なる英車あり、大衆向きなる米車あり、乗用各国車の展観でもあった。そして時の建値は1台100円より3,000円程度の各段の相違あり取引も活発に行なわれて予想外の成果をおさめたものである。
(出典:「日本自動車と梁瀬長太郎」より)