ヤナセがメルセデス・ベンツの販売を開始したのは1952年ですが、戦前からサービスを手掛けていたことをご存じですか?
昭和初年にメルセデス・ベンツ車の輸入販売をしていたのはドイツ系商社のルードラチェーン商会、サービスエンジニアを務めていたのがブーマン氏でした。ある日、当時日本に数台しかなかったスーパーチャージャー付のメルセデス・ベンツ車がヤナセに持ち込みまれます。以下は、当時芝浦工場に勤務していた守屋新一氏による思い出話です。
日本自動車その他に依頼してはみたものの、分解困難ということでブーマン氏が当社に持ち込んだのである。ところが、当社のサービス部では、これが難なく分解修理ができたため、それ以後ベンツ社の信用を得ることになり、梁瀬はメルセデスのサービス工場の指定を受けることになった。
(出典:社内報『和苑』1982年8月号より)