ヤナセの社章が制定された経緯をご存知ですか?創業当時の社章は、商権を譲り受けた三井物産を思わせる菱井桁にYの字でしたが、自動車会社の社章としてそぐわないとして、1960年に変更されます。新社章の歯車は、自動車の主要部品であり、社員の強固な団結力・連帯感を歯車になぞらえた「和」の象徴です。また、Yの字はもちろんヤナセの頭文字ですが、静止した文字ではなく躍動感あるデザインが採用されました。以下は、故梁瀬次郎名誉会長が「和」の力について思いを述べた述懐です。
私は仕事というものは一人でするものではなく、チームワークであり、皆の和の力であると考えていた。自分よりすぐれた人を身の回りにおいて教えてもらいながら、他人の意見と知恵を尊重しながら、和の力で仕事をしていくべきだという考え方を変える気はなかった。
(出典:梁瀬次郎著『じゃんけんぽん』より)