横浜デポーが水没したことがあるのをご存じですか。
1965年6月28日に台風4号が関東地方を直撃、付近を流れる鶴見川の堤防が決壊、横浜デポーは孤立状態となりました。しかし、168台の車を付近の山の上や第三京浜国道上に避難させるなど、社員の水際立った敏速な行動により、被害を最小限に止めることができたのです。
狭い山道を駆けあがり、あるいはゲイト入口付近に約50センチたまった水の中を突破してなんとか1台も残らず移動させることに成功した。水中突破をするワーゲンをまねて、第三京浜から降りてくる一般車両が強引に水中につっこんでくると、たちまちエンスト。腰まで水に浸かったヤナセ社員の手を借りてようやく脱出する光景が続いた。
(出典:梁瀬次郎著『轍』第4巻より)