ヤナセが日本初の海上ホテルの開設に係わっていたことをご存知ですか?
梁瀬社長は、1969年、スリーハンドレッドゴルフクラブやサンケイバレイなどのリゾート施設の開発に携わったフランク榊原という青年からスエーデンのステラポリスというヨット型クルーズ客船の買い付けを提案されます。趣旨に賛同した梁瀬社長が買い付けた客船は、ホテル・スカンジナビアとして伊豆箱根鉄道により運営され、長年にわたり日本初の海上ホテルとして親しまれましたが、2006年、西武鉄道の事業再編に伴ないスエーデンの企業に売却、修理のため上海に向け曳航中に沈没。美しい彫刻や美術品も船と運命を共にしました。
フランクの考えでは、これからはホテルを建てようとしても、土地が高くコストがかかるので、これを償却するためには宿泊料が非常に高くなってしまう。
そこでヨーロッパの古い、そろそろ寿命の終りそうな豪華ヨットを買って、これを海辺に停泊させてレストランとホテルにすれば必ず利益が出るであろう、というものであった。
(出典:梁瀬会長著「私の70年」より)