Passat
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試乗記

Passat.

洗練されたスタイリッシュなデザイン。

4年ぶりにモデルチェンジした新型パサートは、ゴルフに続いて次世代プラットフォームのMQBを採用。これによりデザインが見直されたが劇的に変化を遂げたというよりは、上質なフォルムの先代をさらに磨き上げたという感じだ。フォルクスワーゲンのアイデンティティでもある水平ラインは継承されているものの、ヘッドライトが薄くなってより精悍に、ボンネットが長くなったことで堂々とした印象になった。ライト後端からリヤへ流れるラインと、ドアハンドルの高さにレイアウトされたキャラクターラインがプロポーションに抑揚を与え、洗練された雰囲気が漂うスタイリッシュなデザインに仕上がっている。
エクステリア同様、インテリアも水平ラインを基調にリデザイン。ダッシュボードの幅いっぱいに広がるエアベントは室内をより広く見せる一方、中央にレイアウトされたアナログ時計が効果的なアクセントになっている。ドイツ車らしく、メーター類は一瞥しただけで確認できるし、スイッチ類も操作しやすい位置にあって機能的。全体的にカチッとした印象だが、落ち着いた木目が心地いいウッドと、高級かつスポーティさを感じさせるクロームが上質さを漂わせている。ヨーロッパ生まれだからかもしれないが、シートはしっかりした作りでやや硬め。もう少しソフトでもいいような気もするが、長距離ドライブではこれぐらいの硬さのほうが疲れにくいのも事実だ。
新型パサートはインテリアスペースが30mm拡大されており、居住性も大きく向上している。前席は当然として、身長175cmを越えるスタッフが後席に座ってみたが足元も広く、ヘッドクリアランスも充分あるのでゆったり寛ぐことができた。

スムーズで軽快なパフォーマンス。

新型パサートのエンジンは、先代と同様な直噴式の1.4リッター直列4気筒DOHCエンジンに小型インタークーラー付ターボチャージャーであるが、新たにダイキャストアルミニウム製の超高剛性クランクケースの採用、エギゾーストマニホールドとシリンダーヘッドの一体化などによる軽量化、必要に応じて2気筒を休止させるアクティブシリンダーマネージメント(ACT)を採用するなど、フォルクスワーゲンならではの最新テクノロジーがふんだんに取り込まれている。その結果、最高出力は先代より28PSアップの150PS、最大トルクも20.4kgmから25.5kgmに向上。同時に燃費性能もアップしており、燃料消費率は20.4km/Lと、このクラスのガソリン車において唯一20km/Lを超える。
 エンジンはシフトレバー横のスイッチを押すだけで始動する。今回の目的地は御殿場だが、高速道路に乗るまでしばらく街中を流す。驚いたのは、エンジンのStart/Stop機能だ。普通は信号などでブレーキペダルを踏むとエンジンが停止し、ブレーキペダルから足を離すとエンジンが始動するが、新型パサートの場合はブレーキペダルから足を離してもエンジンは停止したまま。アクセルペダルを踏んだ瞬間にエンジンが始動する仕組みになっている。走り始めた当初、ブレーキペダルから足を離してもエンジンが始動しないことに戸惑ったが、このシステムならクリープ現象による事故を防ぐことができるので安心だ。
 1.4リッターだから走りはどうだろうと思っていたが、いい意味で裏切られた。V6と同等のパワーで余裕があるし、7速DSGのおかげもあって、加速が伸びやかでストレスなく走れた。足回りがしっかりしているので安定性も抜群。高速コーナーでも肩に力が入らずに済んだし、連続するタイトなコーナーでも機敏な動きでしなやかに駆け抜けることができた。ベーシックなセダンでありながら、パフォーマンスはスムーズで軽快。長距離でも疲労を感じることはなく、どこまでも走りたくなる気分にさせてくれた。

先進の安全装備による確かな安心感。

走行中、ドアミラーのインジケーターが点滅したので、ウインカーと連動しているのかと思ったが、そうではなかった。ドライバーにとって死角となる、斜め後方の車両を感知していたのだ。これはSide Assistという安全装備で、レーンキープアシストシステムとも組み合わされており、後方から接近する他車の存在に気づかず車線変更しようとすると、ドアミラーのインジケーターが点滅するとともにステアリングの振動や音でドライバーに警告してくれる。
 この他にも、新型パサートには全方位を網羅する先進の安全装備が満載されている。プリクラッシュブレーキシステムのFront Assistは、前方車両との距離をレーダーで測定し衝突が予測される場合、制動距離を短縮するためにブレーキ圧を高めてスタンバイ状態にすると同時に、警告音・警告灯でドライバーに注意を喚起。それでもドライバーが回避操作を行なわなければ、自動的に減速して衝突の被害を軽減するというものだ。加えて、時速30km/h未満では、シティエマージェンシーブレーキが作動。レーダーとカメラで車両はもちろん歩行者も探知し、警告音・警告灯による注意喚起を行なう。その後もドライバーが回避操作を行なわない場合は、自動的にブレーキを作動させて事故を回避させるのだ。

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ワンランク上のゆとりを感じさせる快適装備。

安全装備だけではなく、快適装備が充実しているのも見逃せない。その一例が、スマートエントリー&スタートシステムのKeyless Accessだ。これはキーを操作することなくドアロックの作動・解除やエンジンの始動・停止が可能なシステムで、ポケットや鞄の中のキーを感知し、ドアハンドルに手をかけるとドアロックが自動的に解除されるようになっている。
パワーテールゲートも便利だ。リヤバンパー下部に足を入れると、センサーが反応して自動的にトランクが開くようになっているので、荷物などで両手がふさがっているときに大活躍。閉めるときは、テールゲート内側にある自動スイッチを押せばいい。
リバースギヤに連動した、最新のバックモニターも採用されている。カメラはトランクリッドにあるフォルクスワーゲンのエンブレム裏側に格納されており、必要に応じて姿を見せる仕組みだ。ナビ画面に鮮明な映像が映し出されるだけではなく、リヤトラフィックアラートとも連動。リヤバンパーに内蔵されたレーダーが、警告音でドライバーに危険を知らせてくれる。
その他、運転席/助手席/後席の3つのゾーンで温度などを独立して設定できる3ゾーンフルオートエアコンディショナー、選曲や音量などのオーディオ機能が手を離さずに操作できるマルチファンクションステアリングホイール、スマートフォンのように指先で操作できる純正インフォテイメントシステムのDiscover Proなど、新型パサートは広い室内スペースとともに充実した快適装備でワンランク上のゆとりを感じさせてくれる。
新型パサートのラインアップは、スタンダードな魅力が溢れるTSI Trendlineが329万円、快適装備にこだわったTSI Comfortlineが359万円、ワンランク上の装備が満載されたトップグレードのTSI Highlineが414万円となっている。今回、同時にワゴンのパサートヴァリアントもデビューしており、価格はTSI Trendlineが348.99万円、TSI Comfortlineが378.99万円、トップグレードのTSI Highlineは433.99万円。安い買い物ではないからこそ、新型パサートはライフスタイルに合わせて選べるような価格設定になっているのはうれしい限りだ。

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