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上手に行うポイントからあると便利な道具まで、基本や裏技を紹介します。

愛車をキレイに保つ『手洗い洗車』のすすめ

みなさんは愛車をどのように洗車していますか? 汚れが目立ってきたら洗車機にかけるという方法も悪くはありませんが、自分で愛車をキレイにすると、一層気持ちよく運転できるはずです。今回は洗車のプロに、手洗い洗車の手順とコツを教えていただきました。

  • 本記事は、一般的な洗車方法に関する内容となります。コーティングなどをしている車両については施工時にご案内された方法に従ってください。
  • 感染対策を実施した上で取材・撮影をしております。
  • 2022年12月21日
  • 文:高橋 満
  • 写真:阿部昌也

【手洗い洗車の手順~ウィンドウ】外側はもちろん、車内側もしっかりクリーニングしましょう

ボディ周りの洗車が終わったら、次はウィンドウを磨いていきます。ウィンドウの外側はホコリなどが付着しているのが目に付きやすいですが、実は車内側にもホコリや手垢、喫煙車だとヤニなどが付着しています。

ウィンドウの汚れはガラスの曇りの原因になります。また、ガラスに油膜がついていると雨天時や夜間にウィンドウがギラついて視界不良になることもあります。安全・安心なドライブのためにも、洗車時はウィンドウも清掃しましょう。

①クロスにガラスクリーナーを吹きかける
クリーナーがボディに飛び散るのを防ぐために、ウィンドウをクリーニングする際は直接ガラスに吹きかけるのではなくクロスにクリーナーを吹きかけます。
②ウィンドウの外側をクリーニング
まずはウィンドウの外側からクリーナーをつけたクロスでクリーニングします。中央付近まで磨いたら、クルマの反対側に回って同じように磨きます。
③クリーナーを拭き取る
ガラスに付いたクリーナーが乾く前に、乾いたクロスでクリーナーを拭き取ります。
④車内側をクリーニング
車内側もクリーナーを吹きかけたクロスで磨き、乾いたタオルでクリーナーを拭き取っていきます。フロントガラスが終わったら、同じようにサイドウィンドウやリアウィンドウ、サンルーフを清掃しましょう。
POINT
フロントウィンドウ下部は隙間にクロスを押し込む感じにすると、磨き残しを減らせます。
POINT
ボディを洗った後はクルマの周りが濡れているので、そのまま車内に入るとカーペットを汚してしまいます。気になる人は足を外に出した状態でウィンドウを磨いていきましょう。

【手洗い洗車の手順~車内清掃】ニオイの原因となる汚れを除去しましょう

ホコリ、砂利や砂、食べこぼし、髪の毛、手垢や汗など、車内にはさまざまな汚れがあります。ペットと一緒にドライブを楽しむ人は、ペットの抜け毛も落ちています。これらは放置しておくと、ニオイやカビの原因になります。

また、シートやステアリングなどは運転中にもっとも多く触れる部分。車内がキレイだと気持ちよく運転できるものです。洗車の際は外装とともに室内も清掃しましょう。

①車内の上部を水拭き
水で濡らし固く絞ったクロスでダッシュボード、ステアリング、ドアトリムなどを拭きます。次に乾いたクロスで湿り気を拭き取ります。スイッチ類など動く部分やディスプレイは力をかけないよう注意してください。
②掃除機をかける
シート・フロア・カーペットに掃除機をかけます。シートは隙間の中も忘れずに。フロアはシートを動かしながら掃除機をかけていきましょう。車内が暗い場合はライトで照らすと便利です。
POINT
掃除機のノズルは隙間用が便利。広い面はノズルを寝かしながら掃除機をかけると効率的です。
③シートを水拭き
車内上部と同じように固く絞ったクロスでシートを拭き、その後に乾いたクロスで水分を拭き取ります。目の荒いクロスや強い溶剤を使うとシートが劣化する原因となる可能性があるので注意してください。

【手洗い洗車・番外編】無水洗車のやり方は?

洗車はたっぷりの水を使って行うのが基本。でも、出発前の時間がない中でどうしてもクルマをキレイにしたいなど、拭き取りに時間をかけられないこともあるはず。また洗車できる場所でホースを使って水を使うことができないケースもあるかもしれません。

そんなときはわずかな水でクルマを洗う「無水洗車」という方法があります。

ただ、無水洗車はホコリなどでボディにキズを付けてしまう可能性があるので、いざというときの応急処置として手順を紹介します。

①クロスを濡らす
バケツに汲んだ水でタオルを濡らし、軽く絞ります。
②ボディを拭く
バケツなどに水を汲み、クロスを濡らします。そして軽く絞ったクロスでボディを濡らしながら拭いていきます。クロスが汚れたら別の面で拭き、こまめにクロスを洗いながら行いましょう。
③ボディの水を拭き取る
乾いたクロスでボディの水分を拭き取ります。拭き取り時にボディにキズが付くのを防ぐため、軽い力で行いましょう。
POINT
カー用品店では、無水洗車用の溶剤が販売されています。溶剤はホコリや汚れを浮き上がらせる効果が期待できます。一方で濡れたクロスだと溶剤が広がってしまうので、拭き取り用に乾いたクロスを多めに用意しましょう。

【プロに質問!】洗車の疑問 Q&A

WEBサイトなどではさまざまな洗車方法が紹介されているため、いったいどれが正解なのかわからないという人もいるはず。また、自分で洗車をした際に「このやり方は大丈夫だろうか」と疑問が生まれたこともあるのではないでしょうか。

そこで、プロに『洗車の疑問点』を質問してみました。

Q
洗車はどのくらいの頻度で行えばいいですか?
A

2週間に1度くらいのペースを目安にするのがいいでしょう。花粉や黄砂が舞う季節はなるべくこまめに洗車するようにしてください。

忙しくてそこまで頻繁にできない人は「今回はボディ」「今回は内装」と分けて行ってもいいでしょう。ただ、長距離ドライブに出かけた後は鳥糞や虫などがついていたりするケースが多くなります。これらは酸化でボディを痛めるので、なるべく早めに洗車することをおすすめします。

Q
ボディ色がシルバーだと汚れが目立たないし、洗車の頻度は少なくても大丈夫ですか?
A

シルバーのクルマは汚れが目立たないだけで、汚れていないわけではありません。汚れが目立ちやすい黒やパール系のクルマと同じようにこまめに洗車するようにしましょう。

Q
冬は水が冷たいので、お湯を使っても大丈夫ですか?
A

熱いお湯だと温度差でガラスなどが割れてしまう可能性があるので避けてください。お風呂の温度よりやや低いぬるま湯なら使っても大丈夫です。

Q
熱い夏に洗車をする際のコツを教えてください。
A

洗車はボディなどについた水が乾く前に拭き取りをしないとシミの原因になります。夏場は水が乾きやすいので、朝や夕方など気温が低い時間の洗車がおすすめです。

どうしても日中に洗車しなければならない場合は、まずルーフを洗って水を拭き取り、次にボンネットを洗って水を拭き取るなど、部位ごとに終わらせていくようにしましょう。

Q
洗車時は高圧洗浄機を使っても大丈夫ですか?
A

問題ありません。ただ、ゴム類、ステッカーなど劣化しやすいパーツは水圧で剥がれてしまう可能性があるので注意が必要です。

洗車にはクルマがキレイになる以外のメリットもあります

こまめに洗車を行うことで、ボディの状態を長く良好に保てるようになります。さらに一定の時間をかけて頻繁にクルマを見ることになるので、細かいキズなど『クルマの変化に気づきやすくなる』というメリットもあります。

そして何より自分で洗うことで、洗車機を使ったときよりも気持ちよくドライブできるはず。忙しくて洗車サービスを利用する機会が多いという方も、時間があるときはご自身で手洗い洗車にチャレンジしてみてください。

今回洗車方法を教えていただいたのは、DOUBLE株式会社のアツアリヤ・ドルガ・プルサドさん。
DOUBLE株式会社では、輸入車を中心に出張洗車サービスとカーコーティングなどをご提供しており、年間8万台以上のクルマを洗車しています。

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