箱根・富士で、新スポットや意外な穴場を発見!

源泉掛け流しの温泉だけでなく、芦ノ湖や大涌谷などの景勝地が集まる箱根は、日本有数の観光スポット。おいしい食事やさまざまなアクティビティも楽しめるエリアですが、車で向かえば隣接する御殿場・富士山方面など、さらに広い範囲へと足を伸ばすことができます。伝統的な観光地だけでなく、新たな名所やお店もオープンしており、東京から車で1時間強と気軽に行ける距離も魅力です。

  • 2022年11月30日
  • 文:渡瀬基樹
  • 写真:佐藤亮太

気軽に行ける箱根エリアだが、車で行くと行動範囲が広がる

首都圏に住む人にとって、もっとも身近な観光地といえる箱根エリアは、静岡・山梨県内や名古屋からも気軽にアクセスすることができます。潤沢な湯量を誇る温泉や四季折々の景観、神社や関所といった歴史を感じさせるスポットなど、休日を存分に味わえる場所です。

観光特急や登山鉄道、ケーブルカーなどを利用するのも楽しいですが、旅先の機動性なら車のほうが有利。意外な穴場スポットや、ちょっと離れた名所にも気軽に足を運ぶことができます。東京都心から東名高速と小田原厚木道路を経由すれば、箱根湯本駅まで車で約1時間10分。芦ノ湖畔の元箱根港までは、そこから箱根新道経由で約30分です。

今回の旅のパートナーはメルセデス・ベンツの最新・最高のEV「EQS450+」。航続距離はWLTCモードで700kmという大型サルーンで、東京から箱根の往復は途中で充電しなくてもラクラク走破できる距離です。インテリアにはダッシュボード全面に大型のスクリーンが広がっていて、運転席、センター、助手席とそれぞれでデジタル操作を行うことができます。

芦ノ湖の絶景を眺めながらホットサンドのランチ

午前中に東京を出発して最初にたどり着いたのが、芦ノ湖の元箱根エリアにある「ベーカリー&テーブル 箱根」。1階は上質なパンを販売するベーカリー、2階は芦ノ湖の景色を眺めながらコーヒーや購入したパンのイートインが楽しめるカフェ、3階は本格的な食事のメニューが揃ったレストランとなっています。さらに店の前には、テイクアウトのドリンクやソフトクリームが味わえるパーラーと、足湯カウンター席のあるテラスも設置されています。

落ち着いた雰囲気の3階のレストランでは、カウンター席を選択すれば眼前に芦ノ湖の絶景が広がります。運がよければ隣接する元箱根港から発着する遊覧船が航行する様子が見られることも。

人気の「特製ホットサンド・プレート」(2880円)は、ベーカリーのパンを使用したホットサンドとスープ、サラダやデザートなどがセットになったプレートランチ。ホットサンドは厚切りベーコンや半熟卵などが入ったものと、スモークサーモンやほうれん草などが入った2種類。食欲旺盛な男性でもワンプレートで十分に満足できる、ボリューム満点のメニューです。

ベーカリー&テーブル 箱根
神奈川県足柄下郡箱根町元箱根9-1
0460-85-1530
https://www.bthjapan.com/hakone.php

エアストリームで味わうスペシャルティコーヒー

ランチのあとは、美味しいコーヒーで一服。元箱根から国道1号を小涌谷方面へ15分ほど、箱根登山鉄道「彫刻の森」駅の近くにある「囲炉裏ゲストハウス天幕」の前に、1台のキャンピングカーが停まっています。特徴的なジュラルミンのボディで知られる高級キャンピングカー「エアストリーム」を活用した「Cafe Ryusenkei」は、その機動性を活かして、箱根を中心としたさまざまな場所で営業を行っている移動カフェです。

営業日と営業場所は公式ホームページのスケジュールに記載されていますが、拠点の1つが「囲炉裏ゲストハウス天幕」の駐車場。この日も北欧から旅行に来た方や取材にきたブロガーなど、多くの人で賑わっていました。エアストリームの中でいただくことも、テイクアウトすることも可能です。

コーヒーは、一杯ずつハンドドリップしたスペシャルティコーヒーが2種類。「Ryusenkei Blend No.01」(500円)はコクのある落ち着いた味わいのブレンド。「Ryusenkei Blend No.03」(同)はさわやかな酸味が魅力的な軽やかな味わいです。どちらも、コーヒーの概念が変わるほどの絶品。アイスコーヒーやカフェ・オ・レ、ホットサンドイッチなどのフードメニューも用意されています。

Cafe Ryusenkei
https://cafe-ryusenkei.com
営業日、営業場所はホームページをご参照ください

ホテルに併設された「モータースポーツミュージアム」

今度は箱根から山を下って、御殿場方面へ。アウトレットでお買い物もいいですが、ドライブ旅なら車にまつわるところへも行きたいもの。箱根から車で約40分の富士スピードウェイの隣に、2022年10月にオープンした「富士モータースポーツミュージアム」は、モータースポーツが「クルマづくり」に果たした役割を紹介するために、世界初の試みとなる、国内外自動車メーカー10社連携で常設展示を実現したミュージアムです。

エントランスに入ると、まず横向きにレイアウトされた「TOYOTA 7」がお出迎え。1階には黎明期のモータースポーツにおいて、蒸気自動車や電気自動車と競ったフランスのガソリン自動車(エンジンは、ダイムラーのライセンス生産品を搭載)など、貴重な車両がずらり。背後のカーテンや壁面に、当時のレースの様子がプリントされており、展示車両が参戦していた時代背景がわかる仕組みとなっています。

もちろんF1やWRC、ル・マン24時間耐久レースや、スーパーGTの前身である全日本GT選手権などおなじみのレースに参戦した車両も展示されています。ポルシェやホンダなど、自動車メーカーの創業者がレースに対して真剣に挑み、レース車両を鍛えることによって市販車のレベル向上を図った背景も、丁寧に解説。めずらしい車両が見られるだけでなく、その車両が生まれた背景やストーリーもわかるしくみになっています。

日本の自動車メーカー8社の展示車両に加えて、メルセデス・ベンツやポルシェからも、本邦初公開となる希少な車両が展示中。開館から1年間限定で借り受けている車両も多いということで、ぜひ早めの来館をおすすめします。

富士モータースポーツミュージアム
静岡県駿東郡小山町大御神645
0550-78-2480
https://fuji-motorsports-museum.jp

モータースポーツ黎明期に活躍したフランスの「パンァー・エ・ルヴァッソール」。1898年(明治31)日本に初渡来したガソリン車のメーカーでもある。
トヨタ自動車創業者・豊田喜一郎が提唱し、販売店の愛知トヨタが製作した「トヨペット・レーサー」復元車。
1991年のル・マン24時間レースに優勝した「マツダ787B(レプリカ)」と、1998年に2位入賞した「トヨタ GT-One(TS020)」。
2階展示場では、ラリーや耐久レースなどで大活躍した日本車をはじめ、ゆかりのある欧米自動車メーカーの車両などが展示されている。

富士スピードウェイのコースを見下ろせるショップ&カフェ

ミュージアムの3階には、グッズショップとカフェが一体となった「Fan Terrace(ファンテラス)」があります。店内の広大な窓からは、富士スピードウェイの最終コーナーからホームストレートが眼下に一望できます。

店内にはミュージアムやサーキットに関連するアパレルグッズやギフトのほか、カーライフを満喫できる希少な書籍も揃っています。おいしいコーヒーを飲みながら、サーキットを走る車を横目にゆったり読書を楽しむ。実に贅沢な空間です。

さらに天気のいい日は、隣接するテラスも利用可能。目の前にサーキットが広がるさまは、まさに絶景で、箱根や足柄の山々も遠くに見渡すことができます。Fan Terraceで注文したドリンクやフードは、もちろんこのテラスでも飲食可能です。

子ども用のペダルカーなど、遊び心のあるアイテムも販売している。
ミュージアムと山本海苔店がコラボしたギフト(1300円)など、オリジナル商品も販売中。

ホテルは「サーキットビュー」と「富士山ビュー」のどちらも絶景!

1日の終わりは、車好きにとって特別なホテルで。3階「Fan Terrace」の向かいにロビーがある「富士スピードウェイホテル」は、ハイアットグループの中でもひときわユニークな個性を持つ「アンバウンド コレクション by Hyatt」としてオープン。ヴィラを除いた全室が「サーキットビュー」か「富士山ビュー」と、どちらもここでしか味わえない特別な眺望となっており、どちらに泊まるか迷ってしまいます。

客室は単にラグジュアリーでホスピタリティに溢れているだけでなく、遊び心も満載。アメニティの入った引き出しは、地元・静岡県が生産額断トツ1位のプラモデルを意識した配置になっています。地元産のミネラルウォーターや緑茶のティーバッグも嬉しいところです。館内にはモータースポーツをイメージしたアートも、随所に置かれています。

ロビーラウンジのほか、イタリアンレストラン「TROFEO Italian Cuisine」や炉端レストラン「Robata OYAMA」などグルメももちろん満喫できます。こちらの装飾も車やモータースポーツを意識したものばかり。たとえば「BAR 4563」の4桁の数字は、富士スピードウェイのコース全長(4563m)から取られています。元ネタを考えるだけでワクワクできる仕掛けがいっぱいです。

富士スピードウェイホテル
静岡県駿東郡小山町大御神645
0550-20-1237
https://www.hyatt.com/ja-JP/hotel/japan/fuji-speedway-hotel/fswub

ロビーラウンジ「TROFEO」
炉端レストラン「Robata OYAMA」
「BAR 4563」

ホテル棟の西側には、温泉大浴場やスポーツジム、屋内プールを備えたウエルネス棟を完備しています。トリートメントルームなどのヒーリング施設のほか、本格的なレーシングシミュレーターを備えているのが、いかにもこのホテルらしいところです。

さらにその西側には、3棟5室限定のヴィラが。ベッドルームとは別に、リビングやキッチンつきのダイニング(なんと冷蔵庫や食洗機も完備!)が用意された、まさにくつろぎの空間です。

EVの充電が可能なシャッター付きの専用ガレージが全室に用意されていますが、リビングスペースからガラス越しに愛車を眺めることができる、車好きにとってはまさに理想といえるもの。ドッグテラスやペット専用のシャワーまで設置されていますので、愛犬と一緒に旅に出たい人にもぴったりです。

箱根・富士エリアは、首都圏から十分に日帰りできる距離ですが、車好きの理想がつまったこんなホテルなら、ぜひ1泊してみたいもの。ゆとりのある行程で楽しむ旅から、新たな発見が生まれるかもしれません。

今回の取材車両

Mercedes-Benz EQS 450+

メルセデスの電気自動車ブランド「Mercedes-EQ」のフラッグシップモデル。EQ専用開発の新型プラットフォームや最新のバッテリー技術を搭載し、700km(WLTC値。使用環境や運転方法により数値は変動します)におよぶ航続距離を実現している。最高級の快適性・静粛性・操縦性・スムーズさを併せ持つ電気自動車だ。

株式会社ヤナセ 富士支店/メルセデス・ベンツ富士
住所
静岡県富士市日乃出町173
TEL
0545-53-3530(ショウルーム)
0545-53-3530(アフターサービス)

休み: 月曜日 第2火曜日・年末年始 ※月曜日が祝日の場合は営業、翌火曜日休み

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