家族で出かける機会が多い家庭では、クルマは必需品だ。5人家族の岸さんは、これまで利便性を考えて国産の小型ミニバンに乗っていた。子どもたちが大きくなってきたため、別のクルマに買い替えようという話になったが、岸家には譲れない条件が1つあった。7人乗車可能という点だ。

「妻の両親が近くに住んでいるのですが、7人で京都府内に出かけることがしばしばあるんです。以前ミニバンに乗っていたのは、使い勝手の良さのほかにも、乗車人数も理由の1つでした。新しいクルマも、利便性は犠牲にしたくなかったんです」

メルセデス・ベンツEQBを知ったきっかけは、大阪駅近くの商業施設、グランフロントに展示されていた車両を見たことだった。メルセデス・ベンツらしい重厚な質感と、近未来的なデザインがマッチしたエクステリア。扱いやすいボディサイズながら、しっかり7人が乗車可能と、機能性もバッチリだった。

「実車を見て、いいクルマだな！と思いました。その時はまだ、候補の1つという状態だったのですが、たまたまネットで見つけた試乗キャンペーンに登録したことで、本町支店の大島さんからご連絡をいただき、EQBに試乗させてもらうことになったんです」

その時はEVにそれほど興味はなかったという岸さん。一方で、EVではダメという理由もなかった。仕事でハイブリッドカーに乗る機会が多く、電動時の静かさや振動の少なさには魅力を感じていたという。

「環境性能の高さが求められる時代ですし、ガソリンの価格が高騰していることもあって、EVという選択肢もありなのかもしれないと思うようになりました。試乗のお話をいただいたのがちょうどその頃で、私たちが暮らしているマンションに、共用の充電設備があったことにも背中を押されました」

他ブランドを含めた数台の候補のうち、気になる順番に試乗しようということで、最初に乗ったのがEQB。実際に乗ってみたところ、思い描いていた通りのクルマだったという。

「秀逸なデザインに、程良いサイズ感。我が家は3列目シートに頻繁に人が乗ることを前提とした使い方ですが、実際に座ってみたら子どもはもちろん、大人でも問題なく乗ることができました（※）。しかも、後部座席の座面が前列より高くなっているので、圧迫感が少ないのも魅力的でした」

じっくり比較検討するはずが、EQBが気に入ってしまった岸さん夫妻は、他のクルマに試乗することもなく即決。すぐに納車できる車があったことも決め手だったという。

「最初に大島さんがとても丁寧に説明してくれたおかげで、戸惑うことはありませんでした。EVの安全性の高さや、ガソリン車やハイブリッド車とどういった部分が異なるのか、駆動用バッテリーなどの保証はどうなっているのか。そういった説明があると安心して乗ることができますね」

2023年1月に納車されてから、EQBは買い物やレジャーなど、家族のお出かけに大活躍している。

「月に1回ほど、妻の両親を乗せて1時間半の距離を往復していますが、途中で充電する必要はありませんね。年に1度、長野県まで300～400kmほどの距離を移動するときも、途中のサービスエリアなどで1度充電するくらいですね」

実はマンションの充電設備は共有スペースにあり、しかも充電に時間のかかる100V。満充電までスペースを長時間占有することは気が引けるため、岸さんはいざというときだけ使用している。

「でも、特に不便と感じることはないんです。いまはディーラーで急速充電器を使わせてもらっていますが、充電するペースは2週間に1度で十分。むしろ充電時間は、私にとって必要な作業や考え事をするための有意義な時間になっています」

もちろん岸さんも、もっと充電スタンドが充実することを願っている。ただ、将来的な見通しについては楽観視しているようだ。

「私はEVに乗るにあたって、今がいちばん不便な時代だと考えているんです。鉄道が蒸気機関車から電車、リニアへと移っていくように、エネルギーはどんどん電気に向かっていくはず。充電設備も、これからどんどん普及が進んでいくでしょう。クルマを3年で買い替える人にとっては、今はまだ買い時ではないかもしれませんが、私はこのクルマを長い期間に渡って乗ろうと思っているので、いまがちょうど良いタイミングだったと思っているんです」

オール電化のマンションに暮らす岸さん一家は、電気というエネルギーを使いこなす知識と経験があったことは想像に難くない。運転した感覚も、EVには特別なものがあったようだ。

「仕事でハイブリッドカーに乗っていますから、EVが静かなことはわかっていましたが、やはり静粛性は素晴らしいですね。それからEVに限らないことですが、メルセデス・ベンツは運転支援機能が充実しているのも魅力ですね。先日、高速道路に乗って岡山へ出かけたときにアクティブディスタンスアシスト・ディストロニックを使いましたが、本当に便利ですし、運転が楽でした」

一方で、妻の未音さんは納車された最初、戸惑うことがあったという。

「パソコンのようにスイッチでオン／オフを切り替えることが、最初は慣れませんでした。本当に電源が切れてる？と心配になったり、ヘッドライトをオートではなくマニュアルにしていて、電源が切れなくて困ってしまい、大島さんにお電話したこともあります（笑）。ただ1カ月もすればすぐに慣れるんですよ。いまでは快適に運転しています」

未音さんのご家族やお友達にも、とても好評なようだ。

「メルセデス・ベンツというと、みんな昔のちょっと強面なイメージがあったみたいですが、このクルマは厳つさもゴツさもないですし、派手すぎもしない。すごく洗練された雰囲気で、みんなにいいね！と褒めてもらいました。友人を乗せたときは、やっぱり静かさにビックリしていましたね」

今後も「おそらくガソリン車には戻らない」と話す岸さん。EQBはお子さんたちの成長を見守り、思い出を作っていく役割も担っていくことになりそうだ。