INTERVIEW 星賀明広さん・谷舗充英さん・田中洋司さん

気の合う仲間3人で同じメルセデス・ベンツEQAを選んだ理由

仕様もボディカラーも同じ電気自動車(EV)のメルセデス・ベンツ EQAに同じタイミングで乗り始めた3人のオーナー。エンジン車からEVに乗り換えたことで、これまで味わうことができなかった快適で楽しいカーライフを満喫しているという。3人で同じクルマに乗ることになった経緯、EQシリーズだからこそ実現できたカーライフについて、話を伺った。

  • 2023年09月28日
  • 文:高橋 満
  • 写真:タナカヒデヒロ
左から星賀明広さん、谷舗充英さん、田中洋司さん。3人は釣り仲間で、谷舗さんと田中さんは2人でアウトドア用品店を運営。星賀さんはアドバイザーを務めている。
赤が好きだという星賀さんは、EQAの赤いステッチに合わせて、ステアリングカバーやダッシュボードに配置した時計など、赤を挿し色に使っている。AMGラインに備わる20インチAMGマルチスポークアルミホイールもお気に入りだ。愛犬とドライブに行く人にとって気になるのは車内に残る愛犬の毛。そこで、ラゲッジスペースにEQAのサイズに合わせたマットを設置した。

「EV、おもしろそうだよね」
3人で集まった時に意気投合

あくまで一般論だが、手に入れようと考えているクルマが知人のものと被ってしまう場合、知人のクルマとは別のボディカラーを選んだり、違うモデルにしたりすることが多いのではないか。新しいクルマを手に入れるなら、知り合いと同じものにはしたくない。これはごくごく普通の感覚だろう。

ところが、今回お会いした星賀さん、谷舗さん、田中さんは、仲間同士で同じ色のメルセデス・ベンツ EQAを購入した。しかも3人で販売店に足を運び、「EVを3台ください」と伝えた。セールス担当はさぞ驚いたに違いない。

星賀さん「元々は私がEVに興味を持っていました。私の自宅は半地下のガレージで、エンジンをかけると排気ガスのにおいが自宅にまで入ってきてしまうのです。私も、妻も、そして愛犬も排気ガスのにおいが苦手なので、困っていました」

星賀さんはEVに乗る同僚から「EVなら排気ガスのにおいがしないし、加速が良くて経済的だ」という話を聞き、いつか乗ってみたいなと思っていた。2021年の夏に長い付き合いである谷舗さん、田中さんとお酒を飲みながら「次にどんなクルマに乗りたいか」という話になった時、星賀さんはEVに興味を持っていることを打ち明けた。すると谷舗さんと田中さんから「EV、おもしろそうだよね」という答えが返ってきた。

星賀さん「それで、ちょうどメルセデス・ベンツから新しいEVが発売されたし、見に行ってみようということになりました」

3人は星賀さんが長く付き合っているメルセデス・ベンツ大阪西淀川(ヤナセ大阪支店)を訪れ、EQAとEQCに試乗。そして3人でEQAを購入するに至ったという。

2台のEVに試乗してどちらもいいクルマだなと感じ、それならより新しいものがいいだろうと考え、3人はEQAを選んだ。

ところで、2021年の夏といえばメルセデス・ベンツ以外からも電気自動車は発売されていた。その中で、なぜEQシリーズを選んだのか。そこには星賀さんの想いがあった。

星賀さんは15年ほど前に2代目BMW Z4を購入。その際に友人からヤナセのセールスを紹介してもらった。星賀さんはヤナセの中でブランドごとに担当が分かれていることを知らなかったため、紹介してもらったセールスにZ4の話をしたところ、自分はBMWの担当ではないと言われ、まずいと思ったという。しかし紹介してもらったセールスは嫌な顔ひとつせずにBMWの担当者につないでくれ、しかもクルマに対する豊富な知識を持っていたため、担当ではないBMWの購入アドバイスもしてくれたりした。

星賀「担当外ですから私が購入しても社内で成績が上がるわけではないのに、親身になって相談にのってくれたことに驚きました。この時に私は『今後は彼からクルマを買おう』と決めました」

それが現在も星賀さんの担当をしている松本 祐樹 だ。星賀さんは松本から3台のBクラスとSLC、そして今回仲間とともにEQAを購入した。

谷舗さんは3人でEQAに乗ろうという話になった時、仕入れた商品をきちんと積み込むことができるか不安もあったそうだ。だが大きなリチウムイオンバッテリーを搭載しているとは思えない広いラゲッジスペースを見て安心した。仕入れは田中さんと2人で谷舗さんのクルマで行くことが多い。大人2人、そして荷物を満載にして往復200km以上走るが、電気残量で不安になったことはないそうだ。美しいコックピットディスプレイや左右テールライトをつなぐ横長のLEDライトなど、未来を感じさせるデザインが気に入っている。

クリーン、静粛さ、スポーティ……
EQAに感じる楽しさは三者三様

EQAは2022年5月から6月にかけて納車。同じ色、同じ仕様のクルマだが、乗った感想は三様。ここでみなさんのEQAの使い方や印象を紹介しよう。

■星賀さん

最初にお話した通り、EQAにしてから家の中に排気ガスのにおいが入ってこなくなったのが本当に嬉しんですよ。私と妻、そして愛犬との暮らしが本当に快適になりました。あまりにも快適なので、妻が乗るクルマもEVに買い替えました。2台のクルマをEVにしたことで、完全に排気ガスのにおいから解放された。これほど嬉しいことはありません。

EQAを運転していて便利だなと感じるのは、回生ブレーキによる減速です。ストップアンドゴーが多い街なかや渋滞の中でいちいちアクセルペダルとブレーキペダルを踏み替えなくても、アクセルペダルの操作だけで加減速ができるのは本当に楽ですよ。これは体験しないと感覚がわからないと思います。ぜひ多くの方に味わっていただきたい機能ですね。

■谷舗さん

私はクルマを主に仕事で使います。商品であるアウトドア用品や釣り用品を仕入れに行くのですが、EQAはコンパクトなEVですし購入前は商品をきちんと積み込めるかが心配でした。でもリアシートを畳むと広大な荷室空間が現れるので、仕入れた商品が積めなくて困ったことは一度もありません。

仕入れの際は荷物を満載にして往復200km以上走りますが、残りの電気量を気にせず余裕で帰ってこられます。もし途中で充電しなければならないようだとストレスになったと思いますが、それがないので仕入れ時のロングドライブはとても快適です。

ガソリン車からEVに乗り換えて、気持ちの上でも大きく変わりました。もともとクルマ好きということもあり、運転する時はどちらかというと気持ちが興奮していました。例えるなら交感神経が敏感になっているような感覚です。でも静粛性に優れたEQAを運転する時は反対に副交感神経が活発になっているとでもいうのかな。すごくリラックスした気分で運転を楽しんでいます。

■田中さん

私は若い頃にバイクに乗ったり、モータースポーツを楽しんだりしていた、根っからの走り好きです。その気持ちは56歳になった現在でも変わりません。自宅は峠道の入り口にあるのですが、EQAの俊敏な走りがあまりにも楽しくて、時間があるとついつい走りに行ってしまいます。この年齢になって峠を楽しんでいるとは家族に言えないので、いつも「飲み物を買ってくる」と言って出かけています。もちろん嘘ではありませんよ。ただ、買いに行くのがコンビニではなく峠の上にある自動販売機なだけです(笑)。

EQAの走りで気に入っているのは、リニアな加速感ですね。ガソリン車の場合、アクセルペダルを踏んでからエンジン回転が上がり加速するまでにどうしてもタイムラグがあります。でもEVはコーナーの出口でアクセルペダルをポンと踏むと、その瞬間にグンと加速していきます。これまで味わったことがない感覚でとても気持ちいいですね。

強いて改善を希望する点を挙げるとするなら……せっかく走りがスポーティなのですから、たとえばブレーキのローターに穴があいている、見た目のスポーティさも高めたグレードがあればいいのにと感じました。

20代の頃、ジムカーナに打ち込んでいたという田中さんは、ガソリン車とは全く違うEQAの走りにスポーツ性を見出していた。モーターだからこそ可能な鋭い加速性能、コーナリング中もグッと踏ん張る足回りの良さ……。EQAに乗ってから、しばらく忘れていた運転の楽しさを堪能している。納車になってから1年ちょっとで、EQAの走行距離は2万kmを超えた。このことからも田中さんがEQAでのドライブを存分に楽しんでいることがわかるだろう。

EQAに乗ってから
運転の仕方も大きく変わった

EVに少しでも興味がある人にとって気になるのは“充電”だ。ガソリン車からEQAに乗り換えたみなさんに、充電事情も伺った。

星賀さんはEQAを予約してすぐ、自宅ガレージに純正の充電用ウォールユニットを設置した。星賀さんはこのデザインをとても気に入っている。

星賀さん「モダンなデザインのウォールユニットがあることで、ガレージ全体が引き締まったように感じています。もう一台のEVも含めて充電は私の担当です。Mercedes meアプリで充電状況がすぐにわかるのはとても便利ですよ」

谷舗さんはマンション住まいなので、星賀さんのように自分の判断で自宅ガレージに充電用ウォールユニットを設置するわけにはいかない。しかし自宅近所のショッピングモールをはじめ、充電スポットがいくつかあったので充電に対する不安はなかったそうだ。そして駐車場の大家さんにEVを購入したことを話したら、充電器の設置を快諾してくれた。そのため、月極駐車場でも快適なEVライフを楽しめている。

田中さんも星賀さんと同じように自宅駐車場に充電用ウォールユニットを設置。ただ、ロジスティクスの混乱の影響を受けてユニットを設置するための部品のひとつが届かず、3ヵ月ほど自宅で充電ができなかったそうだ。

田中さん「でも調べたら自宅の近くに充電スポットがいくつもあったので、特に不便は感じませんでした。逆に充電インフラが整ってきていることを実感しましたね」

ひょんなことから仲のいい3人で同じEVに乗ることになった。「釣りという共通の趣味もあるから、3台のEQAで出かけたら目立ちますね」と伺うと、さすがに3台揃って出かけることは滅多にないと笑う。でも、まだ街なかにたくさん走っているクルマではないだけに、3人がそれぞれていねいな運転を心がけるようになったという。

谷舗さん「たとえば私が無理な割り込みをしたら、割り込まれた相手は『白いEQAにやられた』と記憶するはず。もしその人が星賀さんのEQAとすれ違ったらナンバープレートの数字も同じだし『あの時のEQAだ』と思うでしょう。それは本意ではありませんから」

なんとナンバープレートは3人の誕生月をあわせた数字だそう。

EQAに乗るようになってから暮らしの中で変わったことを尋ねると、星賀さんは「週末のガソリンスタンドの行列に並ばなくてよくなったこと」を挙げた。とくに奥様がその快適さを堪能しているそうだ。

田中さんもEQAに乗ってから大きく変わったことがあるという。

田中「仕事で夜遅くに帰宅した際、今までは妻とワンちゃんが玄関で出迎えてくれていましたが、EQAに乗ってからはワンちゃんしか玄関で迎えてくれなくなりました。EVはエンジン音がしないので、私が帰ってきたことに妻が気づかないのです(笑)。尻尾を振りながら嬉しそうに待ってくれている家族がいるので、寂しくはないですよ」

静粛性に優れたEQシリーズならではのエピソードを聞いて、それぞれの家族がEVのある暮らしを心から楽しんでいることが伝わってきた。

メルセデス・ベンツ大阪西淀川
住所
大阪府大阪市西淀川区千舟2-1-23
TEL
06-6477-3517(ショウルーム)
06-6477-3511(サービス)
定休日
月曜日、第2火曜日
  • 月曜日が祝日の場合は営業。翌火曜日を定休日といたします。
The new all-electric EQA 時代は、新世代が創る。躍動する電動シティSUV。

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