特に好きなのは高速道路の運転
目的地に向かうワクワク感が楽しい

福本莉子 meets YANASE Vol.2

話題作への出演が続き、今最も注目を集める若手俳優のひとりでもある福本莉子さん。前回のインタビューでは、車中での過ごし方や幼少期の車の思い出を教えてくれました。「運転は好きです」と笑顔で答える福本さんにとって、お気に入りのドライブコースや自分で運転して出掛けたい場所とは? 車にまつわるお話と合わせて、仕事観や今思い描く未来予想図についても伺いました。

  • 2025年02月28日
  • Photos:Masaki Miyashita <hannah>
  • Video:Yusuke Kaji
  • Hair&Makeup:Yoko Fuseya(ESPER)
  • Styling:Kazuaki Kugimiya
  • Direction:Dai Iwaya
  • Text:Yuka Sakamoto
Riko Fukumoto meets YANASE

運転免許を取得したことで、
大人に一歩近づけた気がする

「おはようございます!」。夜が明け切る直前の集合場所に、明るい声が響く。この日のゲストは福本莉子さん。撮影で各地を巡り多忙な日々を送る中でも、「時間があると予定を詰め込む派」と言います。そんなアクティブな福本さんにとって車は身近な存在。

「関西に帰ったときや旅先では結構運転をするんです。地方で行われた「劇場版『トリリオンゲーム』」の撮影中も空き時間にレンタカーで後輩への誕生日プレゼントを買いに行きました。都心から離れると交通量が少なく道幅も広いので、地方でレンタカーを借りて運転することは多いです」

運転免許は一発合格。大阪で合宿に参加し、1カ月で取得した。

「運転できる=大人のイメージを持っていたので、昔からできるだけ早いタイミングで免許を取得したいと思っていました。一発合格でしたが、いまだに駐車は苦手です。バックモニターなしでも駐車できるようになりたくて練習中です。逆に好きなのは高速道路の運転。サービスエリアに寄りながら目的地に向かう道中はワクワクします」

2024年は映画やドラマに出演しながら、夏休みにはヨーロッパを旅して、充実した1年を過ごした。仕事もプライベートもバランスよく楽しむ姿が印象的な福本さん。車は“フッ軽”なライフスタイルを叶えてくれる相棒でもある。運転中は音楽を楽しめるのも醍醐味だと話す。

「運転中は、いかに安全に、早く目的地に到着できるかが第一。余計な考え事はしませんが、車中は好きな音楽を存分に楽しめる空間でもあるのでプレイリストは考えます。自然溢れる場所では、ジブリが聴きたくなったり、心を落ち着けたいときはクラシックを流したり。昭和平成のロックやポップミュージックをかけることも。場所や気分によって選曲を楽しみながら運転するのが好きです」

安全運転支援システムを駆使した
長距離運転にも興味があります

幼い頃から馴染みのあったメルセデス・ベンツ。もしこの車を長時間運転するとしたら、という目線でMercedes-AMG SL 43のインテリアを吟味した福本さんが特に注目したのは、「MBUX ARナビゲーション」。ディスプレイの見やすさ、スタイリッシュさに惹かれたという。そんなMercedes-AMG SL 43を3日間フリーで使えるとしたら、誰とどこに行きたいか聞いてみた。

「安全運転支援システムを駆使して、東京から大阪まで長距離運転をしてみたいです。普段は新幹線で移動している道中を、友達を誘って温泉に立ち寄りながら向かうのは楽しそう。大阪に着いたら、明石海峡大橋を渡って、淡路島まで。淡路島は大阪に住んでいた頃、友達や家族とよく訪れていた場所でもあり、お気に入りのドライブコースでもあります」

2025年は、25歳の節目を迎える年でもある。数多くの作品に携わり順風満帆に見えるなかでも、キャリアのスタートは上手くいかず、何をやってもネガティブな時期があった。転機になったのは、2018年に出演したミュージカル「魔女の宅急便」。初ミュージカル&初主演の経験が、芝居への向き合い方を変えるきっかけをくれた。

「初ミュージカルで初主演という緊張とプレッシャーのなか、公演の4、5カ月前から歌と芝居の稽古を積んで挑みました。それまでの人生で1番頑張ったと言えるくらい全力で向き合い、初めて「芝居って楽しい!」と思えた経験でもありました。カーテンコールでお客様が立ち上がって拍手してくださったり、感想の手紙をいただいたりして、自分の芝居がきちんと届いていることも実感できた。舞台はセリフが同じでも、その日のお客様の反応や私たちのコンディション次第で、毎公演違うものになる。そういった部分を肌で感じて、公演を重ねるごとに、自分の視野がどんどん広がっていく感覚もありました。『もっとこうしてみよう』と、表現をブラッシュアップしたりチャレンジする余裕も出てきて、自分の可能性を広げてくれた作品でした」

今の作品や役柄が次に繋がる。
そう信じて毎回向き合っています

18歳で身をもって感じた、芝居の楽しさ。24歳の今、幅広い役柄をしなやかに演じる俳優へと着実にステップアップしている。3月14日公開の映画『お嬢と番犬くん』では、ジェシーさん(SixTONES)とともに、W主演を務める。

「バラエティ番組を見ていて、ジェシーさんには冗談がお好きなイメージを持っていたので、クールな若頭・宇藤啓弥をどう演じるのかワクワク感がありました。極道一家の孫娘である女子高生と、彼女を守る若頭の溺愛ロマンティックコメディで、クスッと笑ってもらえるようなふたりの掛け合いも盛り込まれています。放課後の教室や保健室、球技大会や文化祭など、高校生ならではのロマンティックなシチュエーションも見どころのひとつです。原作に忠実なストーリーなので、原作ファンの方にも是非、観ていただきたいです」

『お嬢と番犬くん』の後も、公開作品は続く。俳優としてこの先、どんなキャリアを思い描いているのか。最後に5年後の未来予想図を話してもらった。

「デビューしたての頃は、右も左も分からず、上手く話せなかったり表現できないことにもどかしさを感じていました。映画、ドラマ、舞台など、これまで様々な作品に携わらせていただいて、その度に新しい自分に出会っています。最近は、やっと福本莉子という存在を多くの方に認知していただいているように感じているので、ここが新たなスタートだと捉えて、知ってもらえたからこそ、いろんな福本莉子を見せていきたい。20代のうちに主演女優賞も狙っていきたいし、朝ドラや大河ドラマにも出演したい。そんな夢を描きながら、今の作品や役柄が次に繋がればいいな、と思って毎回向き合っています。自分のペースで一歩一歩前進しながら、5年後には夢や目標を叶えていたいです」

福本莉子

2000年、大阪府出身。2016年、第8回「東宝シンデレラ」オーディションにて、グランプリ、集英社賞を受賞。2017年4月よりNHK Eテレ『NHK高校講座「物理基礎」』にレギュラー出演し、本格的に芸能活動をスタート。2020年公開の映画『思い、思われ、ふり、ふられ』で映画初主演を果たす。2023年、主演を務めた映画『今夜、世界からこの恋が消えても』で、第46回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。現在は、映画『劇場版「トリリオンゲーム」』が公開中。3月14日には、映画『お嬢と番犬くん』が公開予定。待機作に、映画『#真相をお話しします』(4月25日公開)、映画『隣のステラ』(2025年夏公開)がある。

関連記事

福本莉子 meets YANASE Vol.1
2025.1.31
山中柔太朗 & 曽野舜太 meets YANASE Vol.1
2024.11.29
齊藤京子 meets YANASE Vol.1
2024.10.1
高杉真宙 meets YANASE Vol.1
2024.8.1